都内にお住まいのおふたりからいただいたのは、
「ガーデンのある場所で、ゲストとゆっくり話せるパーティーがしたい」
というご相談でした。
演出や進行、コンセプトすべてにおいて
“やりすぎないこと”
“会話を大切にできること”
それが、おふたりが一番大切にされていた想いでした。
古いものや音楽、ヨーロッパの雰囲気がお好きなおふたり。
洗練されていながらも、肩肘張らないウェディングを目指し、
茅ヶ崎の緑に囲まれたハウススタジオ
KONARA HOUSE にてウェディングをプロデュースさせていただきました。
🌷 コンセプト・会場コーディネート
新婦さまのお好きなライトブルーをテーマカラーに
色数を抑えつつ細部にこだわることで、
統一感のある空間と、さりげないおもてなしを表現しました。
柔らかなブルーは、午後の光が差し込むガーデンと相性がよく、
上品で、時を経ても色褪せない雰囲気に。
会場には、おふたりの思い出や趣味である
レコードやバイクをディスプレイ。
装飾の一つひとつが、おふたりのストーリーを語る
パーソナルな空間となりました。
デザートはビュッフェスタイルでご用意して
ゲストそれぞれが自由に楽しみながら、自然と会話が生まれる、
心地よいひとときが流れました。
招待状と同じデザインのカッティングシートを制作し、
ウェルカムサインとしてエントランスに。
新郎さまはアルマーニのヴィンテージスーツ、
新婦さまのドレスもご自身で選ばれた特別な一着。
おふたりの美意識と価値観が、装いからも伝わってきます。
🌷 披露宴のはじまり
形式張った挙式は行わず、
披露宴の幕開けに、誓いの言葉や指輪交換を行う
ささやかなセレモニーを。
入場の音楽は、ご友人によるジャズの生演奏。
音が鳴り始めた瞬間、会場の空気が一変し、
忘れられないほど印象的なシーンとなりました。
木製の結婚証明書はご友人の手作り。
その後、おふたりからの想いが込められた
ウェルカムスピーチを経て、乾杯へと進みます。
🌷 パーティーの時間
歓談、テーブルラウンド、生演奏、デザートビュッフェ。
前半の歓談タイムでは、ゲスト紹介として
グループごとの思い出写真をスクリーンに映し出しながら、
エピソードを交えて一人ひとりをご紹介しました。
会場は終始、笑顔とあたたかな空気に包まれ、
「人とのつながり」を大切にする
おふたりらしさが自然とあふれる時間に。
結びに… 🍃
おふたりの表情や、こぼれる涙に心を動かされ、
胸がいっぱいになる瞬間の連続でした。
ガーデンでのウェディングを心から楽しみにしていたおふたり。
当日は雨となり、ガーデンパーティーは叶いませんでした。
それでも、雨がもたらしたやわらかな空気や、
濡れた緑の香りが会場を包み込み、
そのすべてが、この結婚式をより味わい深いものにしていました。
「残念」という言葉は、どこにもありませんでした。
結婚式は、計画通りに完成するものではなく、
当日集まった人たちと一緒につくり上げていくもの。
そんな大切なことを、改めて感じさせてくれる一日でした。
ご友人、ご家族の皆さまも本当に素敵な方ばかりで、
これほど温かく、多彩な人たちに囲まれているのは、
おふたりのお人柄そのものだと感じます。
これからの人生で何度も思い返し、
そのたびに心があたたかくなる
そんな一日であったなら、これ以上嬉しいことはありません。
このご縁に、心から感謝しています。