カナダ在住のおふたり。
「思い出の場所で、一泊二日の大人の修学旅行のような結婚披露宴をしたい」と、ご相談をいただきました。
海外から遠く離れた日本へゲストを招き、居心地良く、くつろげる空間でゲストをおもてなししたいと選んだ会場は、岐阜県・下呂温泉の老舗旅館。
偶然にも、私自身も過去に何度か訪れたことがあり、いつか結婚式をプロデュースしたいと願っていた、特別な旅館でした。
登録有形文化財の宿「湯之島館」
下呂温泉を望む高台に佇むこの旅館は、重厚感と趣に満ちていて
足を踏み入れた瞬間、凛と背筋が伸びるような空気が満ちています。
ここで人生最良の日をつくるんだ、と思った瞬間の高揚感は、今でも忘れられません。
前日に初めておふたりと直接お会いできた際には、
旅館のロビーで顔を合わせた瞬間、思わず歓喜の涙が溢れました。
その後、ご家族とも合流し、温泉街での夕食をご一緒して
翌日の本番を迎える時間まで、温かなひとときを過ごしました。
ウェディング当日は皆で朝食を楽しんだ後お支度をはじめ、
夕方から披露宴と二次会へ。
ゲストも自分たちもリラックスして楽しめるよように、新婦様はご実家の浴衣をお母様に着付けてもらい、生花のヘッドパーツでコーディネート。
新郎様は旅館の浴衣がとてもお似合いでした。
会場装飾は、重厚感ある湯之島館の雰囲気に合わせ
深みあるバーガンディを基調としたコーディネート。
おふたりが手作りされた折り鶴を添えて、和の彩りを加えました。
披露宴では・・・
● ご家族からのサプライズ
新婦様の妹さまが準備されたお面を、ゲスト全員が装着して新郎新婦の入場をお出迎え。
両家のご両親には、新郎新婦の写真入り“ハッピ”まで用意され、最高のパーティースタートとなりました。
● 自由に楽しむ“名前ビンゴ”
受付では、お題に当てはまるゲストを探してサインをもらう参加型の名前ビンゴを用意。
好きなタイミングで楽しめる、アイスブレイクに。
● ゲストが撮影する“ハンディカム”
プロの映像カメラマンは依頼せず、ゲストに自由にハンディカムを回して撮ってもらうスタイルに。
● 両親への手紙の代わりに—幼い頃の映像をUSBに
手紙を読まない代わりに、ご両親が撮ってくれた幼少期の映像をUSBにまとめてプレゼント。
心からの“ありがとう”が伝わる、とても美しいプレゼントでした。
● 英語スピーチも誰一人取り残さない工夫
全員で同じ景色を共有できるよう、友人スピーチは英語が苦手なゲストのために事前翻訳を用意。
両家ご両親のスピーチは、
優しさと愛情にあふれ、おふたりを包み込むような言葉ばかりで会場中が深く温まる時間となりました。
二次会では・・・
披露宴後は、余韻そのままにダンスホールへ移動。
昭和ロマンが漂う空間で、アフターパーティーが始まります。
・あずきを箸で運ぶ懐かしい競争ゲーム
・頭の上のカップを落とさず最後まで残った人が勝ちゲーム
・ご友人からのサプライズ余興は西洋版のお神輿?!
笑いの絶えない夜は、
「このまま朝まで続いてほしい」と誰もが思うほどの盛り上がりでした。
結びに… 🍃
この日集まった誰もが心からリラックスし、
まさに“おふたりらしいお祝いの形”がそのまま形になった一日でした。
そして何より、おふたりのことはもちろん、
おふたりを囲むご家族・ご友人お一人おひとりの温かさに触れ、
この日を共につくれたことに深い幸せを感じています。
たくさんの思い出話を伺いながら、
おふたりが歩んできた時間を共有できたことを心から嬉しく思います。
おふたりの未来が、この日と同じように温かく、優しく、笑顔に満ちていますように。